おうちをきれいにするエシカル消費:地球にやさしい掃除・洗濯の選び方
私たちの生活に欠かせない掃除や洗濯。毎日行うことだからこそ、知らず知らずのうちに環境へ影響を与えていることも少なくありません。例えば、使っている洗剤の種類や、水の量、電気の使用方法などが挙げられます。
「エシカル消費」という言葉を耳にしたことはあるけれど、日々の掃除や洗濯にどう関係するのか、具体的にどうすれば良いのか迷っている方もいらっしゃるかもしれません。このページでは、毎日の家事を少しだけ見直すことで、地球にも家族にもやさしい選択をするためのヒントをお届けします。難しく考える必要はありません。まずはできることから、一緒に始めてみましょう。
エシカルな掃除・洗濯ってどんなこと?
エシカルな掃除や洗濯とは、簡単に言えば「地球や社会、そしてそこで暮らす人々にとって良い選択をすること」です。掃除や洗濯においては、次のような視点が含まれます。
- 環境への配慮:
- 洗剤が河川や海に与える影響を減らすこと。
- 水や電気などの資源を無駄なく使うこと。
- 使い捨てではなく、長く使える道具を選ぶこと。
- 人への配慮:
- 体にやさしい成分の洗剤を選ぶこと。
- 製造過程で不当な労働が行われていない製品を選ぶこと(フェアトレードなど)。
これらすべてを一度に変えるのは大変です。まずは「どんな影響があるのだろう」と少し意識を向けることから始めてみませんか。
今日からできる!地球にやさしい掃除・洗濯の具体的なステップ
具体的な行動は、身近な製品選びから始められます。いくつか例を挙げてみましょう。
1. 洗剤選びを見直す
毎日使う洗剤は、エシカルな選択をする上で大切なポイントです。
- 「生分解性」の高い洗剤を選ぶ: 洗剤に含まれる成分は、使用後に排水として流され、下水処理施設で分解されます。しかし、分解されにくい成分もあります。生分解性とは、微生物によって水と二酸化炭素に分解される性質のことです。生分解性の高い洗剤を選ぶことで、自然環境への負荷を減らすことができます。製品の表示に注目してみてください。
- 「詰め替え用」を活用する: プラスチック容器のゴミを減らすために、詰め替え用を選ぶことはとても効果的です。最近では、環境に配慮した素材で作られた詰め替え容器や、大容量パックも増えています。
- 「固形石鹸」や「粉石鹸」を使ってみる: 液体洗剤に比べ、固形や粉末の石鹸はプラスチック容器の使用量を減らせる場合があります。また、昔ながらのシンプルな成分で作られているものも多く、選択肢の一つとしておすすめです。
- 「ナチュラルクリーニング」を試す: 重曹、クエン酸、セスキ炭酸ソーダといった、自然由来の素材を使った掃除方法です。これらは環境への負荷が少なく、小さなお子さんのいるご家庭でも安心して使えることが多いです。例えば、重曹は油汚れや焦げ付き、消臭に、クエン酸は水アカや石鹸カスに効果的です。
2. 掃除道具を見直す
掃除道具も、長く使えるものを選ぶことでゴミを減らせます。
- 「繰り返し使える」道具を選ぶ: 使い捨てのウェットシートやクロスではなく、洗って繰り返し使えるマイクロファイバークロスや布製の雑巾を活用しましょう。
- 「自然素材」のブラシやたわし: プラスチック製のブラシの代わりに、植物の繊維で作られたブラシやヘチマたわしなどもおすすめです。使っていくうちに風合いが出て、愛着が湧くかもしれません。
- 「不要なもの」を掃除に活用する: 古くなったTシャツやタオルは、そのまま雑巾として使えます。また、読み終わった新聞紙は窓拭きに、使用済みの歯ブラシは細かい部分の掃除に役立ちます。
3. 水の使い方を意識する
水は貴重な資源です。節水を心がけることもエシカルな選択につながります。
- 洗濯は「まとめ洗い」を基本に: 洗濯機の水や電気の使用量は、ある程度まとまった量を洗う方が効率的です。少量の洗濯物は避け、ある程度の量になったら回すようにしましょう。
- 「冷水」で洗濯する: 温水で洗濯するよりも、冷水で洗濯する方が電気代の節約にもなり、環境負荷を減らせます。最近の洗剤は冷水でも十分に洗浄力を発揮するものが増えています。
- お風呂の残り湯を活用: お風呂の残り湯を洗濯に使うご家庭も多いことでしょう。特に、洗いやすすぎの最初の段階で使うことで、節水につながります。
無理なく続けるためのヒント
エシカルな掃除や洗濯を実践する上で大切なのは、「完璧を目指さない」ことです。
- 「できること」から、小さな一歩を: 全てを一度に変える必要はありません。まずは洗剤を一つだけ変えてみる、使い捨ての道具を一つ減らしてみるなど、自分にできることから始めてみましょう。
- 家族と共有する: エシカルな視点を取り入れた製品や方法について、家族と話し合ってみるのも良い方法です。子どもたちと一緒に「どうしてこれを選ぶの?」と考える機会は、環境教育にもつながります。
- お気に入りのアイテムを見つける楽しさ: 環境に配慮した製品の中には、デザイン性も高く、使うのが楽しくなるようなアイテムがたくさんあります。そうしたお気に入りを見つけることも、継続のモチベーションになります。
- 情報を集めてみる: インターネットや雑誌などで、エシカルな掃除や洗濯に関する情報を集めてみるのも良いでしょう。新しい発見があるかもしれません。
まとめ
日々の掃除や洗濯は、私たちの暮らしを快適にする大切な家事です。そこに「エシカル」な視点を少し加えることで、私たちは地球環境や社会に貢献できる小さな一歩を踏み出せます。
特別なことや難しいことをする必要はありません。今日からできる小さな選択が、未来の地球、そして私たちの暮らしをより豊かにしていくことでしょう。まずは一つ、興味を持ったことから始めてみてください。